(コツコツ、)(コツコツコツ)嗚呼、もうなんなのよ。私が何か
しましたか?(コツコツ)(コツコツコツコツ)「なんか言いたい
ことあるならはっきり言ってよ!恭耶!」恭耶の驚いた顔が
とっても新鮮。ちょっとやそっとじゃ驚かないんだもの。(あれ
、恭耶の表情がどんどん不機嫌になって…)(何で?)「覚え
て無いの?ふうん、君にとってはそんなものなんだね。最低
だね、今すぐ咬み殺してやりたいんだけど」「は?」(信じられ
ないよ、)(自分の恋人の誕生日を忘れるなんて、)(しかも逆
ギレかい?)心配はしていたけどね、ってば全然そんな素
振り見せないし、最初は(ドッキリかい?)(この僕にドッキリし
かけるなんて、もやるじゃない)とか思ってたけど、そんな
感じじゃないし、ああもう考えるのも面倒くさくなってきたよ。「
もういいよ、僕は応接室に戻る」「え、え?」絶対わかってない
よ、そんな風に首を傾げる君も可愛いけどね、今度は許して
やらないよ。君が悪いんだ。
あー、恭耶怒っちゃった?でもしょうがない!これも恭耶のため
なのよ!誕生日なんだし、ドッキリが一番楽しいの!(私が!)
でもそろそろかわいそうだよね?(あんなに、)(怒ってたんだ
もの)自分の誕生日を他の人ならともかく彼女に忘れられてる
なんて思ったら悲しくなるよね。じゃあそろそろ応接室行きます
か!!プレゼントも持ってるし、(コンコン、)「きょーう、や!」、
・・・。あらあ、しーん、とでも聞こえてきそうなくらいに静まり返っ
ちゃって。・・・どうしよう、完全に怒ってる。「恭耶?恭耶ってば」
「僕はいないよ」「はあ?」何、なんなのこの可愛い生き物は。拗
ねてるんだよね?(僕はいないよ)って、普通に返事しちゃってま
すから!「もう、拗ねないでよ!」「拗ねてないよ」「拗ねてるでしょ
?」「拗ねてないったら」「・・・」(ああもう、)(面倒くさいな)「もういい
から、拗ねてないんでしょ?とりあえずドア開けてったら」「・・・」(キ
ィとゆっくり扉が開かれる。そこにはやっぱり拗ねてる恭耶がいて
、「ねえ、さっきは、ごめんね?」「何が」「これ、」テーブルの上にちょ
んと、小さな箱を置く(包装紙でくるまれていて)(ちゃんとリボンもつ
いてる)「!、これって」「誕生日おめでとう、恭耶」「!」
(ぎゅう、)と抱きしめる恭耶の腕には力が入っていて、顔は見えて
ないけど、きっと、今の恭耶の顔は真っ赤だ。「ごめんね、恭耶。」
”びっくりさせたかったの”小さな声で言うと、恭耶は腕の力を一層
強めた。「・・・、ありがとう」そう、私は恭耶のその顔が見たか
ったの、(幸せそうに)(目を細めるの)「笑顔が見れればそれでい
いの」「うん、僕も」いつものように妖艶に笑む恭耶をいつまでも見
ていたいから。「、」「愛してる」

(あなたが生まれてきたことに、心からの感謝を)