人形は感情があってはならない
人形は仲間を持ってはならない
「なあ、戻って来ないつもりかよ!」(ヤメテ、)(そんな悲しい瞳)
私は人ではないから、
貴方達に紛れ込んでいただけだから、(”仲間”)(なんて、)
私は貴方達ボンゴレを内部から壊すために送り込まれた暗殺人形なの。
だから、私は貴方達を殺すためにある。
けれど、私は”殺す”のに時間をかけ過ぎてしまったからもう駄目なのよ(そろそろ)(時間切れ)
「もう駄目です。時間がありません」
”まずは山本武、貴方を殺します”(ああ、それなのに)(私は、まだ、)
そう宣言して構えた双剣を握る手が震えていた。
(ぎゅ、)手のひらから血がにじみ出るほど強く握って集中する。(私、は)
「何の”時間”だよ!?俺達仲間だろ!」
「!」(ふ、と)(頬を何かが伝った気がした)
「仲間だなんて まだそう思ってくれてるんですか?」
(私はこの人達が)(大好きなんだ。)
人形の私に”感情”と”友達”と”仲間”を教えてくれたのはボンゴレの方々。
「ったりまえだろ!が居なくなるなんてそんなの俺が許すかよ!」
”愛情”を教えてくれたのは、”山本武”。
それを知ったから、私は、「私は、もう”人形”でもあれません」
感情を持ってしまった人形は、苦痛の炎に燃やされ処分される。
人形に感情は要らない、必要ない。
人形であることが私の幸せ。
けど、わたしは
「”出来損ない”になってしまいました」
できることなら、人でありたかった。
そしたら私は貴方を純粋に好きで居られたのに。好きで在れたのに。
「哀れな人形に安らぎを下さい」
だらりと下ろされた剣を、ゆっくりと己の首にかざした。



1.仲間だなんて まだそう思ってくれてるんですか?